今日のニュース
1. イラク、ホルムズ海峡通航タンカーを独自調達へ
イラクが原油輸出用の大型タンカー2隻以上を確保する入札を実施している。ホルムズ海峡という要衝を抱える湾岸産油国の間で、輸送手段の確保を自ら主導しようとする動きが広がっているという背景がある。同海峡は原油だけでなくコンテナ航路にとっても重要な航行路であり、地域の緊張が輸送安定に影響を及ぼしうる点は海コン業界も注視すべきである。
https://gcaptain.com/iraq-seeks-oil-tankers-as-gulf-giants-try-to-ensure-hormuz-flows/
2. マースク、UAE向けに緊急割増料金を導入 ベネルクス向け燃料費も引き上げ
マースクがアラブ首長国連邦(UAE)向け契約貨物にコンテナ1本あたり500米ドルの緊急オペレーショナルコスト回収サーチャージを導入した。同時にベネルクス地域向け内陸輸送の燃料関連費用も一時的に引き上げる措置を発表している。荷主にとっては同航路の輸送コスト上昇要因として注視すべき動きである。
(英語)https://container-news.com/maersk-introduces-emergency-uae-surcharge-and-raises-benelux-fuel-fees/
3. ハパックロイド、イタリアで内陸輸送燃料サーチャージを調整
ドイツの海運大手ハパックロイド(Hapag-Lloyd)が2026年9月21日付でイタリア国内のコンテナ陸送に適用する燃料サーチャージを改定し、トラック輸送分は16%に設定される。国際エネルギー市場の変動とディーゼル価格の不安定さが調整の背景とされている。内陸輸送コストの見直しは荷主のフォワーディング費用に直結し、海コン業界全体のコスト構造にも影響を及ぼすものである。
(英語)https://container-news.com/hapag-lloyd-adjusts-inland-fuel-surcharge-in-italy/
4. マースク、AE15にサラーラ寄港を追加
海運大手マースクがアジア・欧州間の東西基幹航路AE15の寄港地にオマーンのサラーラを追加すると発表した。AE15は同社の東西ネットワークおよび「ジェミニ・コーポレーション」提携の一部を構成する航路であり、寄港順の見直しが実施される見込みである。中東拠点港の組み込みは紅海情勢下での航路柔軟性を左右し、日本発着コンテナの接続にも影響しうる。
(英語)https://container-news.com/maersk-adds-salalah-call-to-ae15-service/
5. アライアンス各社、アジア―欧州・太平洋航路で寄港網を意図的に棲み分け
海運調査会社シー・インテリジェンスの分析によれば、アジア発欧州・太平洋航路においてアライアンス各社が直行寄港地の組み合わせをあえて重複させず、ネットワークを構造的に棲み分けている実態が明らかになった。同一区間での正面衝突を避け独自の商業的優位を築く狙いがあるとみられる。荷主にとっては航路選択の幅と各アライアンスの特色を見極める視点が一段と重要になる。
(英語)https://container-news.com/sea-intelligence-alliance-network-segregation-and-overlap/
6. ロサンゼルス港、2026年夏に290万TEUの過去最高を記録
ロサンゼルス港が2026年夏に単月として過去最高となる290万TEUの取扱量を記録し、年初来の累計取扱量も前年比1.5%増となっている。港湾当局は年後半も堅調な荷動きが続くとの見通しを示している状況である。北米西岸経由の輸送量が伸びれば、同航路を利用する海コン各社の配船計画や機器繰りにも影響が及ぶとみられる。
(英語)https://www.freightwaves.com/news/port-of-los-angeles-posts-record-2-9m-teus-eyes-strong-finish-to-2026
7. ロサンゼルス港、8月は過去最多の3カ月連続荷動きを記録
米ロサンゼルス港の8月取扱量が95万5907TEUとなり、6〜8月の3カ月間で290万TEU超と過去最高の荷動きを記録した。前年同月並みの水準ながら過去5年平均を6%上回る結果であり、輸入需要の底堅さがうかがえる。北米向け基幹航路の需給動向を占ううえで注目される指標である。
(英語)https://container-news.com/port-of-los-angeles-records-busiest-three-month-cargo-stretch/
8. ホルムズ海峡での攻撃、開戦以来最多を記録
米国とイランの緊張がタンカー戦争の様相を強め、今週は2月28日の衝突開始以降で最大規模の攻撃が確認された。イラン革命防衛隊が米艦艇に弾道ミサイルを撃ち込んだ後、米軍がイランのタンカー5隻を破壊したという。ホルムズ海峡は原油・LNG輸送の要衝であり、迂回や保険料上昇を通じてコンテナ船を含む海運全体の運航計画に影響しうる情勢である。
https://splash247.com/hormuz-attacks-reach-wartime-high/
9. フーシ派、イエメン・モカ港を制圧 紅海情勢に新たな緊張
イラン寄りのフーシ派が木曜日、イエメンの港湾都市モカを制圧し、紅海沿岸の戦略的な島々へ進軍した模様である。トランプ米大統領が米中間選挙後にイラン情勢の収束を見込むと発言した直後の動きであり、事態の帰趨は依然不透明といえる。紅海周辺での緊張再燃は、同航路を利用するコンテナ船の航行判断や迂回対応に影響し得る点で注視が必要である。
https://gcaptain.com/houthi-seizure-of-mocha-opens-new-front-in-iran-u-s-war/
10. フーシ派、イエメン紅海沿岸モカ港を掌握 バブエルマンデブ海峡の緊張再燃
イエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海沿岸の港湾都市モカを掌握したと軍関係筋が明らかにした。米大統領が中間選挙後の紛争終結に期待を示した直後の動きであり、バブエルマンデブ海峡周辺の情勢は依然として不透明である。同海峡は主要海上物流の要衝であり、迂回航路の継続や運賃・保険料への影響が引き続き注視される。
https://gcaptain.com/houthis-seize-mocha-tightening-grip-on-bab-el-mandeb-and-red-sea-shipping/
11. 多重下請けと運賃是正、トラック業界が国交副大臣と意見交換
求荷求車マッチング大手のトラボックス(東京都渋谷区)が国土交通省の佐々木紀副大臣を招き、トラック業界の現場課題を語る意見交換会を開催した。多重下請け構造や運賃の適正化が長年の懸案として取り上げられた形である。陸上輸送の効率化は港湾からのコンテナ輸送を担う海コン業界の効率とも直結する論点であり、動向を注視する必要がある。
http://www.logi-today.com/999132
12. 福田汽車、欧州向け輸出台数が前年比44%増の14.9万台に拡大
中国商用車大手の福田汽車が欧州市場向けの新エネルギー商用車展開と部品供給網整備を加速させ、輸出台数を大幅に伸ばしている。IAAトランスポーテーションでの新戦略発表を背景に、電気自動車化への対応を欧州で本格化させる動きとみられる。中国系商用車メーカーの攻勢は、欧州域内の物流・輸送用車両調達や海上コンテナ輸送需要にも影響を及ぼし得る
http://www.logi-today.com/998983
13. 米FMC、ペロトンのデマレージ請求33.7億円をフレックスポートに認めず却下
米連邦海事委員会の審判官が、ペロトン・インタラクティブ(米フィットネス機器大手)がフレックスポート(米フォワーダー)に求めたデマレージ等33.7百万ドルの返還請求を退ける初期判断を示した。荷主と物流事業者の間で滞留課金の妥当性を巡る争いが規制当局に持ち込まれた案件である。荷主・フォワーダー間の運賃・付帯費用交渉における判断材料として、コンテナ業界関係者は注視する必要がある。
https://gcaptain.com/fmc-judge-rejects-pelotons-33-7-million-demurrage-claim-against-flexport/
今日のまとめ
ホルムズ海峡・紅海周辺の地政学的緊張が開戦以来最高水準に達し、迂回や保険料上昇を通じて海上コンテナ輸送の運航計画に影響を及ぼしつつある。一方でマースクやハパックロイド(独海運大手)が各地でサーチャージを相次ぎ引き上げるなど、輸送コスト上昇の動きが世界的に広がっている。北米では港湾取扱量が過去最高を更新するなど需要は堅調に推移しており、地政学リスクとコスト上昇の圧力下でも荷動き自体は底堅さを保っている。
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ここ1週間のまとめ
太平洋航路の運賃はピークシーズン需要と港湾混雑、中東情勢を背景に高止まりが続き、欧州航路との間で採算格差が拡大している。ホルムズ海峡や黒海周辺での船舶攻撃、東アジアの台風連続上陸といった地政学・気象両面のリスクが定時運航率を悪化させ、輸送スケジュールの不確実性を強めている。各船社はピークシーズン割増やサーチャージの新設を相次いで打ち出し、荷主側のコスト負担が増す一方、サムスン電子(韓国の電機大手)とCMA CGM(仏海運大手)の課金を巡る紛争やモンテビデオ港のストライキなど、荷主・労働側との摩擦も表面化した。世界のコンテナ荷動き量は7月に過去最高を記録し需要の底堅さを示す一方、船隊輸送能力の拡大や新造船発注が続き供給過剰への懸念も残る。こうした中でも北極海航路開拓、原子力推進やローターセイルといった脱炭素技術の実証、ジッダ港やロッテルダム港のターミナル拡張投資など、中長期の航路再編とインフラ強化に向けた動きが並行して進んでいる。主要海運18カ国が貿易秩序の構造的分断に警鐘を鳴らすなど、制度面の不確実性への懸念も強まっている。
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海コン部会
9/11(金) PC18【植検作業予定時間】
(阪神港海上コンテナ協会)
https://www.hma-web.or.jp/infomation/911-pc18.html
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