海コン業界の皆様、台切りしようとした際に 「カプラーレバー」(あるいは「ロック解除レバー」「ピン抜きレバー」とも呼ばれます)が引き抜けなくなって焦った経験はありませんか?
Kaicon.jpの中の人も、業界に入った当初はカプラーレバーが抜けず、途方に暮れたことが何度もありました。
そのとき、指導教官の先輩に教わったちょっとしたノウハウを、今回は共有します。
(1)どんな時に抜けなくなる?
発生頻度が高いのは、足(ランディングギア)を伸ばしすぎたときです。
足が地面に接地してから、さらにハンドルを 2~3回転ほど回すと、かなり高い確率でカプラーレバーが抜けなくなります。

逆に言えば、足が地面に接地した時点で止めておけば、カプラーレバーが抜けなくなることはほとんどありません。
次に多いのがネック上げ時です。

骨(シャーシ)のネック部分を重ねて台切りしようとしてエアサスを少し上げた場合、かなり高い確率でカプラーレバーが抜けなくなります。
(2)カプラーレバーが抜けなくなったらどうする?
「一旦サイドブレーキを解除して、また引けばいい」という説明を見かけることもあります。
Kaicon.jpの中の人の経験では、この方法で解決できたのは体感で半分くらいでした。
では、それでもダメな場合はどうするか。
この時点では、ホースは切ってあり、足も下げてあるはずです。
つまり、シャーシは動かない状態です。
その状態から、ヘッド単体をほんの少しバックさせます。

イメージとしては、2cm程度バックさせるだけで十分です。
その位置でサイドブレーキを引き、改めてカプラーレバーを引くと、驚くほどあっさり抜けます。
ネック上げ時の作業手順としては、エアサス上げた直後にちょいバックしてから、ホース切って足さげ、でも大丈夫です。その方が下車してからまた乗車する回数が少なくて済みます。
(追記)台切り位置に停めたら、エアサス上げてからシャーシブレーキかけたままちょいバックで押しつけてサイドブレーキを引く、という手順でもいいよと教えていただきました。(リンク)
次回、カプラーレバーが抜けなくなった場合に試してみてください。
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この業界は、知っている人は知っているが、知らない人は知らないまま、というノウハウが少なくないように思います。
Kaicon.jpでは、そうした「聞かなければずっと知らないままかもしれないこと」を少しずつ共有していきます。