海コン現場あるあるですが、「前方スペースが無い!」「幅も狭い!」そういうホームは珍しくありません。
今回はそのような条件の現場を、海コントレーラーシミュレータ上で再現し、どうすれば一発でつけられるのかを検証してみました。
1. 今回のテーマ
今回のテーマは、ホーム前を左折でアプローチし、一度ホームを通過して前方に進出したあと、右バックで黄枠のホームに付けるという運転操作です。

2. この現場における問題
この現場の最大の制約は、ホーム前方スペースが15mしかない点です。
40ft海コントレーラーの車体長はここに収まりきらないため、遠方で姿勢を整えて「まっすぐバックして付ける」というアプローチは成立しません。

3. 旋回しながら後進する、という作戦
この条件下では必然的に、「旋回しながら後進する」操作が主軸になります。
そこで、本シミュレーションでは、ヘッドとシャーシの折れ角を約70度で試しました。
この状態で後進すると、シャーシは単純な円旋回ではなく、旋回しつつ徐々に後方に下がっていきます。
その結果、次の3つを同時に実現できます。
・旋回(ホーム方向への角度調整)
・後進(間口への進入)
・ヘッドを起こすための前方スペース確保
ここで仮に折れ角90度付近にすると、シャーシ後輪中心付近を軸とした定常円旋回に近くなり、後進成分がほぼ消滅してしまいます。
そうすると、「角度は合ってきても前方スペースが足りず、ヘッドを起こせない」という典型的な詰み状態に陥ってしまいます。
そのために折れ角約70度を設定しました。

4. 40ft3軸でのアニメーション
40ft3軸シャーシでシミュレーションした結果、折れ角約70度を維持しながら旋回バックすることで、間口に対して無理なく進入し、最終段階でヘッドを一気に起こしてホームにピッタリ付けることができました。
5. 40ft2軸でのアニメーション
続いて40ft2軸でも同条件で検証しました。
当初は3軸と同一軌跡でどこまでいけるか試してみましたが、結果は大きく異なりました。
具体的な差は以下の通りです。
・左折アプローチ時点で、よりホーム側へ寄せる必要がある(約1m)
・前進から後進への切り替え位置を、3軸よりも前方に設定する必要がある
・折れ角70度では後進成分が不足していたため、約65度に調整
これらの微調整を行って初めて、間口に対して無理のない進入と、ヘッドを起こすスペースの確保が可能になりました。
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まとめ
今回のように「前が無い、幅も狭い」現場では折れ角70度付近の「旋回しながら後進する」作戦が有効だとわかりました。
そして、40ft3軸と40ft2軸を比較検証した率直な感想としては、「想像以上に挙動が違う」ということです。
同じ40ftでも、2軸は3軸よりも「長く」感じます。
長いがゆえに、以下の必要性が生じました。
・左折アプローチ時点からもっと寄せる
・前進から後進への切り替え位置をもっと前方にする
・折れ角70度ではヘッドを起こすスペースを十分稼げなかったので、約65度にして後進成分を増やす
同じ40ftでも軸数の違いだけで最適解がここまで変わるというのは、経験的に漠然とは知っていたものの、ちょっとした発見でした。