今日のニュース
1. マースク、上期好決算受け通期見通しを今年2度目の上方修正
デンマークの海運大手マースクが第2四半期決算で市場予想を上回る大幅増益を計上し、通期業績見通しを今年に入って2度目となる上方修正に踏み切った。背景には中東情勢の緊迫化に伴う輸送コスト増、港湾混雑、旺盛な荷動きがあり、これらが運賃水準を押し上げる要因になっているという。基幹航路を支える大手船社の収益回復は、コンテナ運賃相場や海コン業界の需給見通しを占ううえで注目すべき動きといえる。
https://gcaptain.com/maersk-raises-outlook-for-second-time-this-year-after-second-quarter-profit-surge/
2. ホルムズ海峡混乱、Maersk・Hapag-Lloydの明暗分ける
ホルムズ海峡の航行混乱が、船社連合ジェミニ協力を組むデンマークの海運大手Maerskとドイツの海運大手Hapag-Lloydに費用増と収益押し上げの両面で影響していることが明らかになった。中東情勢の緊迫化に伴う迂回や警戒対応がコスト増を招く一方、需給逼迫が運賃を支えている構図がうかがえる。地政学リスクが運航費と収益性の両方を左右する現状は、コンテナ業界全体の航路計画やコスト管理の難しさを映し出すものである。
https://gcaptain.com/hormuz-disruption-cuts-both-ways-for-maersk-and-hapag-lloyd/
3. 陽明海運(台湾の大手コンテナ船社)、2026年上半期に約2億3000万米ドルの純利益
台湾のコンテナ船社である陽明海運が、2026年上半期の税引き後純利益として新台湾ドル71.7億元(約2億3000万米ドル)を計上したと発表した。紅海情勢に伴う迂回航路の拡大など不透明な市況下での増益発表である。主要アジア船社の業績動向は、日本発着コンテナ航路の運賃・需給を占う指標となる。
(英語)https://container-news.com/yang-ming-posts-us230-million-profit-in-h1-2026/
4. DP World、2026年上半期に大幅増収
港湾・物流大手DP World(アラブ首長国連邦拠点の港湾運営会社)は2026年上半期売上高が127億米ドルで前年同期比13.1%増になったと発表した。世界的な荷動き回復や港湾・物流事業の拡大が増収を支えたとみられる。主要港湾運営会社の増収はコンテナ取扱量の堅調さを映すものであり、海コン業界の需給動向を読む材料となる。
(英語)https://container-news.com/dp-world-reports-revenue-growth-in-first-half-of-2026/
5. CKハチソン、コンテナ取扱量減も港湾部門は増収に
香港の複合企業CKハチソン・ホールディングスは、傘下の港湾関連事業部門が2026年上半期に増収になったと発表した。同部門はコンテナ取扱量が前年同期から減少した一方で、収益は増加しており、数量と収益の動向に差が生じている。世界各地で港湾事業を展開する同社の業績動向は、コンテナ海上輸送市況を映す指標として注目される。
(英語)https://container-news.com/ck-hutchison-ports-revenue-rises-despite-h1-throughput-decline/
6. マースク、ライン川の水位低下でボン向け貨物に追加課金
海運大手マースクが、ライン川の水位低下でバージ輸送が混乱したため、ボン向け貨物に一時的な追加課金を導入した。渇水期にはライン川の水位低下で内陸水運の積載量が制限され、欧州内陸輸送で追加費用が生じやすい。内陸河川輸送に依存する欧州のコンテナ物流網では、天候要因のコスト増が輸送計画に影響しうる。
(英語)https://container-news.com/maersk-adds-bonn-contingency-surcharge-as-low-rhine-levels-disrupt-barge-operations/
7. 米ロングビーチ港、2026年7月は928,508TEUで歴代7月2位の実績
米ロングビーチ港が2026年7月に928,508TEUを取り扱い、前年をわずかに下回ったが歴代7月で2番目の高水準となった。同港は北米西岸の主要ゲートウェイであり、貿易政策や物流動向の変化を受けて取扱量が変動しやすい。高水準維持は、北米西岸経由のコンテナ輸送需要が堅調であることを示している。
(英語)https://container-news.com/port-of-long-beach-records-slight-decline/
8. コンテナ船がコルカタ近郊で操舵故障により座礁
シンガポール籍のコンテナ船「ナワタ・ブム」がインドのフーグリー川でコルカタ南方約50キロの堤防に接触し座礁した。同船はリージョナル・コンテナ・ラインズ(RCL、シンガポールの地域コンテナ船社)が運航し、ポートクランからコルカタ港へ向かう途中で操舵故障と強い潮流が重なったことが原因とされている。内陸河川港へのアクセス航路における操船リスクの高さを改めて示す事例といえる。
https://splash247.com/boxship-runs-aground-near-kolkata-after-steering-failure/
9. 仁川新港、自動化コンテナターミナルにTOS導入へ
韓国の物流IT企業サイバーロジテックが、仁川新港の自動化コンテナターミナル向けTOSを仁川グローバルコンテナターミナルへ供給する契約を締結した。同ターミナルは完全自動化での運営を目指しており、韓国港湾の競争力強化の一環と位置づけられる。自動化の進展は港湾作業の効率化につながり、日本発着のコンテナ輸送にも波及しうる。
http://www.logi-today.com/988008
10. パシフィック・フォーラム・ライン、船舶復帰でNZPAC航路の通常運航を再開
パシフィック・フォーラム・ライン(南太平洋の島嶼国向け定期コンテナ船社)は、船舶「カピテーヌ・トゥパイア」の復帰に伴いNZPAC(ニュージーランド・太平洋)航路を通常体制に戻した。同船の一時的な運航離脱によりローテーションが乱れていたとみられる。太平洋島嶼国航路は船腹が限られるため、運航正常化は域内輸送の安定に資する。
(英語)https://container-news.com/pacific-forum-line-restores-normal-nzpac-rotation-with-capitaine-tupaia-return/
11. 米IRS、ジョーンズ法適用除外の外国船に税優遇認めずと新指針
米内国歳入庁(IRS)は、ジョーンズ法の適用除外で米国内港間を運航する外国船社に、通常の税優遇措置を認めない新指針を示した。同法は国内輸送を米国籍船に限定する法律であり、人道支援時などに適用除外が認められてきた経緯がある。適用除外を用いる外国船社の税負担が増す可能性があり、コンテナ輸送業界の競争環境にも影響し得る。
https://gcaptain.com/irs-rules-out-key-tax-exemption-for-foreign-ships-using-jones-act-waiver/
12. タンジュンペレパス港、マレーシア初の電動プライムムーバー導入
マレーシアのタンジュンペレパス港が、同国初となる電動プライムムーバー(コンテナ牽引車)の運用を開始した。港湾機器の脱炭素化を進める取り組みの一環で、船社ハパックロイドのコンテナ輸送に投入されているという。東南アジアの主要港でも荷役設備の電動化が進みつつあり、環境規制強化に対応するコンテナ業界の動きを示す事例といえる。
(英語)https://container-news.com/port-of-tanjung-pelepas-launches-malaysias-first-electric-prime-mover-fleet/
今日のまとめ
今日の海コン業界は、マースクをはじめとする大手船社や港湾運営会社が軒並み好調な業績を発表し、中東情勢の緊迫化や港湾混雑を背景とした運賃上昇が収益を押し上げている。一方でホルムズ海峡の混乱やライン川の水位低下、コルカタ近郊での座礁事故など、地政学リスクや天候要因、操船リスクが航路運営や輸送コストに影響を及ぼしている実態も浮き彫りになった。加えて仁川新港のターミナル自動化やタンジュンペレパス港の電動化推進など、港湾インフラの効率化・脱炭素化に向けた投資も着実に進んでいる。
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ここ1週間のまとめ
この一週間は、紅海、ホルムズ海峡、黒海、オマーン湾で武装勢力や軍による商船への攻撃が相次ぎ、米軍によるコンテナ船無力化やUAE船舶へのミサイル攻撃も発生するなど、地政学リスクが業界全体を覆った。CMA CGM(フランスの海運大手)やハパックロイド(ドイツの海運大手)は割増料金や運賃引き上げを相次いで打ち出し、世界コンテナ運賃指数も下落から反発に転じるなど運賃は上昇基調を強めている。米国の制裁を受けたシーリード・シッピング(シンガポールの海運会社)が清算に追い込まれる一方、マースク(デンマークの海運大手)は紅海・スエズ航路への段階的復帰を進め、船社間で対応が分かれた。台湾の万海航運(ワンハイラインズ)による大型発注など環境対応船への投資も継続し、東京港大井ふ頭の自動化計画や港湾のデジタル化推進も具体化した。燃料価格の急騰とパナマ運河の混雑深刻化がコスト増要因として重なり、国内では鉄道コンテナ輸送量の落ち込みでJR貨物が赤字に転落するなど需要面の弱さも表面化している。
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海コン部会
8/13(木) PC18【植検作業予定時間】
(阪神港海上コンテナ協会)
https://www.hma-web.or.jp/infomation/813-pc18.html
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