今日のニュース
1. 日本発米国向け海上コンテナ輸送、7月は前年比9.5%減も前月比11.0%増で回復
デカルト・データマイン(米データ企業)が発表した7月の日本発米国向け海上コンテナ貨物量は、前年比9.5%減となる一方、前月比では11.0%増加した。同社は米税関やB/Lデータを基に統計を20フィートコンテナ換算で毎月集計している。前年割れが続く中での月次の回復は、対米コンテナ輸送需要の底堅さを示す材料として注目される。
https://www.lnews.jp/2026/08/s0826702.html
2. 紅海迂回、年内にも解消へ コンテナ海運の正常化観測強まる
紅海危機発生から千日超が経過する中、業界アナリストのラース・イェンセン氏はスエズ航路の運航が年内に平常化に近づく可能性を指摘した。船社による寄港・航路再開の動きが加速していることが背景にある。実現すれば運賃・スケジュール変動が落ち着き、海上コンテナ業界の運航計画やコスト見通しの安定につながる見込みである。
https://splash247.com/container-shipping-tipped-to-normalise-through-red-sea-by-year-end/
3. 新造コンテナ船の発注量、就航船腹量の4割に迫る
世界のコンテナ船の新造発注量が就航船腹量の約4割に達し、大型船を中心とした発注が増加している。船腹過剰への警戒感が強まる中、需給緩和が運賃を押し下げる懸念が業界内で高まっているという。海上コンテナ輸送を担う海運各社にとって、今後の運賃動向と船腹管理の重要性が一段と増している。
(英語)https://www.freightwaves.com/news/ocean-rate-concerns-as-orders-for-new-container-ships-near-40-of-global-fleet
4. マースク、欧州内陸輸送の燃料サーチャージを改定
海運大手マースクが、ポーランド、ベネルクス、DACH地域(ドイツ・オーストリア・スイス)向けのインターモーダル燃料サーチャージを更新した。燃料コストへの圧力が継続する中での対応とみられ、荷主向け費用体系の見直しが進められている形である。欧州内陸輸送を担うコンテナ物流各社にとって、輸送コスト構造や運賃交渉に影響し得る動きといえる。
(英語)https://container-news.com/maersk-updates-intermodal-fuel-fees-across-europe-2/
5. マースク、貨物保険「ダイヤモンド」パッケージを全世界に拡大提供へ
マースク(Maersk、デンマークの海運大手)は貨物保険「ダイヤモンド」パッケージを2026年9月21日からサウジアラビアを除く全世界に拡大提供する。リーファー向け保険料は2,800米ドルに設定される。大手船社による保険拡充は、荷主のリスク管理需要の高まりを映し、コンテナ輸送関連サービスの競争激化を示唆している。
(英語)https://container-news.com/maersk-expands-diamond-cargo-insurance-package-worldwide/
6. ユーロシーズ、コンテナ船1隻の傭船契約を2年延長
ギリシャの海運会社ユーロシーズ(Euroseas)が保有する2006年建造・1740TEU型コンテナ船「ジョナサン・P」の傭船契約を日量2万6000ドルで最長2年延長する。ドライドック入渠後の10月末から傭船を再開する運びで、契約は借り手側に期間選択権を残す形式である。小型船市場での長期契約継続は、海コン輸送の船腹需給や運賃安定を占ううえで注目される動きといえる。
https://splash247.com/euroseas-secures-two-year-charter-extension/
7. 米ヒューストン港、7月のコンテナ取扱量が前年比6%減 輸入急増に一服
米テキサス州ヒューストン港が2026年7月に取り扱ったコンテナ量は36万9899TEUで、前年同月比6%減少した。これまで旺盛だった輸入コンテナ需要の伸びが一服したことが影響したとみられる。米国メキシコ湾岸のコンテナ荷動きの先行きを見極めるうえで、同港の動向は海コン業界にとって重要な材料である。
(英語)https://www.freightwaves.com/news/port-houston-container-volumes-fall-6-in-july-as-import-surge-cools
8. オークランド港、7月は輸入減も年間ベース堅調
米オークランド港のコンテナ取扱量が、7月は輸入減少という逆風下でも年初来累計で堅調に推移していることが明らかになった。世界的な輸入需要の変動が続く中、同港は年間トレンドの底堅さを示した形である。米西岸港湾の需要動向を測る材料として、日本発を含む北米航路のコンテナ荷動き見通しにも参考となる指標といえる。
(英語)https://www.freightwaves.com/news/port-of-oakland-steady-july-amid-import-drop
9. 国交省、トラック「標準的運賃」の浸透状況に関する実態調査結果を公表
国土交通省が貨物自動車運送事業の「標準的運賃」の浸透・活用状況に関する実態調査結果を公表した。同制度はドライバーの労働環境改善と運賃の適正収受を狙い国が示す目安であり、荷主・運送事業者間の交渉材料とされている。コンテナ輸送を含む陸送分野での運賃転嫁の進捗は、海コン業界の陸送コスト構造把握にも関わる論点である。
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha04_hh_000361.html
10. 国交省、適正原価検討会で実車率50%基準を見直しへ
国土交通省は8月26日、改正貨物自動車運送事業法に基づく適正原価の設定に向けた第2回有識者検討会を開いた。トラック運送業界や労働組合、荷主業界の意見を踏まえ、実車率50%という基準の見直しが論点となっている。原価算定の見直しは輸送コストの適正化につながり、海上コンテナの陸送を担う海コン業界の運賃交渉にも波及しうる。
http://www.logi-today.com/992233
11. 国交省、トラック運送業の適正原価検討会で業界団体にヒアリング
国土交通省は8月26日、トラック運送業の適正原価に関する検討会の第2回を開き、全日本トラック協会(業界団体)からヒアリングを行った。同検討会は運転手不足や燃料費上昇を受け、適正な運賃の仕組み整備を目指すものである。海上コンテナ輸送も内陸輸送をトラックに依存し、陸運の適正運賃化が進めば海コン輸送のコストに影響し得る。
https://www.lnews.jp/2026/08/s0826105.html
12. 独HHLA、ハンブルク港CTAで鉄道クレーンの遠隔操作を開始
港湾運営会社HHLA(ドイツ)は、ハンブルク港のコンテナターミナルCTAで鉄道用ガントリークレーンの遠隔操作を始めたと発表した。新設した1基に加え既存クレーンも改修しており、省人化を狙う自動化投資の一環である。欧州主要港での荷役自動化の広がりは、欧州向けコンテナ輸送の安定運航や省人化にも寄与するとみられる。
http://www.logi-today.com/992324
今日のまとめ
7月の対米コンテナ輸送は前年割れながら前月比で回復し、紅海迂回の解消観測も強まるなど、需給環境は正常化に向けた動きを見せている。一方で新造船発注の急増による船腹過剰懸念や、ヒューストン港での輸入急増一服など、需要と供給のバランスに対する警戒感も根強い。国内ではトラック運賃適正化に向けた議論が進み、海運各社は保険・料金体系の見直しや自動化投資を通じてコスト構造と競争力の強化を図っている。
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ここ1週間のまとめ
過去1週間、コンテナ運賃は港湾混雑と紅海・パナマ運河・アマゾン川低水位などの供給制約を背景に高止まりから上昇へ向かい、世界の主要港での船待ち量は430万TEUに達しコロナ禍のピークを超える水準となった。マースクが船腹上限方針を撤廃するなど大手船社は拡大路線へ転じる一方、ハパックロイド(独コンテナ船社)やCMA CGM(仏大手コンテナ船社)は運賃引き上げや各種割増料金の導入を相次いで発表している。ホルムズ海峡での商船攻撃や黒海の停戦拒否、対イラン制裁強化など地政学リスクが継続し、船社は紅海・喜望峰・北極海など迂回・代替ルートの検討や寄港地再編で対応している。SeaLead(シンガポールのコンテナ船社)が米制裁で清算に追い込まれた事例も見られ、制裁リスクが船腹確保に直結する状況が浮き彫りになった。国内では神戸港の拡張運用開始やCNP認証港の拡大、ゼロエミッション船への補助制度創設など、港湾能力強化と脱炭素対応も並行して進展している。総じて、地政学リスクと港湾混雑による供給制約が運賃を押し上げる一方、船社の拡大戦略や自動化・デジタル化投資が今後の需給構造を左右する局面である。
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