今日のニュース
1. 中国コンテナ船社、運賃高騰で増益加速へ
中国のコンテナ船社が運賃上昇を追い風に利益急増局面を迎えている。関税制度の変更を先取りした駆け込み輸送需要と物流混乱の長期化が運賃を二年ぶりの高水準に押し上げた結果である。世界的な運賃高は他地域の船社業績にも波及しており、日本を含む海コン業界にとって運賃動向を注視すべき局面となっている。
https://gcaptain.com/chinese-container-liners-head-for-profit-jump-as-rates-surge/
2. KOBCコンテナ指数、4週連続で上昇
韓国海洋振興公社(KOBC)が算出するコンテナ総合指数が4週連続で上昇したことが明らかになった。運賃相場を継続的に集計する指標であり、上昇局面が続く背景には荷動きやスペース需給の変化があるとみられる。海上コンテナ輸送に携わる荷主やフォワーダーにとって運賃動向を注視すべき局面といえる。
(英語)https://container-news.com/kobc-container-index-rises-for-fourth-consecutive-week/
3. マースク、S5S航路に緊急対応サーチャージ導入
海運大手マースク(デンマークの大手コンテナ船会社)は、コンテナ定期航路「S5S」に9月10日から緊急対応サーチャージ(ECS)を導入すると発表した。背景には燃料費や運航コストの変動リスクを荷主に転嫁する狙いがあるとみられる。海上コンテナ輸送における追加課金の広がりは、荷主企業のコスト管理にも影響を及ぼすものである。
(英語)https://container-news.com/maersk-introduces-ecs-on-s5s-trade/
4. エクスプレス・フィーダーズ、独ポーランド新航路「GPX2」開設
シンガポール船社エクスプレス・フィーダーズ(X-Press Feeders)が独ポーランド間の新フィーダー航路「GPX2」を開設した。北欧州域内の荷動き増加を受け、両国間ネットワークの強化を図る施策である。欧州域内フィーダー網の拡充は、基幹航路と内陸拠点の接続性向上につながり、海コン輸送の効率化に資するとみられる。
(英語)https://container-news.com/x-press-feeders-launches-gpx-2-service/
5. DNV、単一燃料戦略に警鐘 柔軟な船隊構築を提言
DNV(ノルウェーの船級協会)が2050年に向けた最新の海事予測レポートで、海運会社に単一の脱炭素化経路への依存を避けるよう提言した。規制や燃料、技術の帰結が大きく異なる複数のシナリオに耐えうる戦略構築の必要性を強調している。燃料選択の不確実性が続く中、コンテナ船隊の新造・改修計画にも柔軟性を求める内容と言える。
https://splash247.com/dnv-build-fleets-that-can-survive-the-wrong-fuel-call/
6. SCポーツ、CMA CGM新サービスで南米西岸への輸送網を拡充
米サウスカロライナ港湾公社(SCポーツ)が、仏海運大手CMA CGMの新サービス「AMERXL」を通じ、米国南東部と南米西岸を結ぶリーファー(冷凍・冷蔵貨物)輸送能力を拡充した。南米向け貨物需要の高まりを受け、荷主の選択肢拡大を狙った動きとみられる。南北米間の輸送力強化は、コンテナ船社の航路再編や北米東岸港湾の競争力向上に波及する可能性がある。
(英語)https://container-news.com/sc-ports-strengthens-access-to-south-america-for-shippers/
7. DPワールド(アラブ首長国連邦の港湾大手)、デジタル物流「シーレーツ」の停止を検討か
港湾運営大手DPワールドが手がけるデジタル貨物予約基盤「シーレーツ」が縮小・停止に向かっていると報じられた。同社は港湾運営に加えデジタルフォワーディング事業にも投資してきたが、単独プラットフォームの採算確保が課題となっていたとみられる。海コン業界にとってはデジタルブッキング競争の淘汰局面を示す事例といえる。
(英語)https://www.freightwaves.com/news/dp-world-reportedly-shutting-down-searates-digital-freight-platform
8. 国交省、「適正原価」制度巡り有識者検討会 標準的運賃の実態調査も公表
国土交通省は8月26日、2028年6月までに導入する「適正原価」制度を議論する有識者検討会を開催した。同日、先行する「標準的運賃」制度の実態調査結果も公表され、制度が骨抜きにならないための原価反映が論点となっている。トラック輸送のコスト構造に関わる制度設計であり、海コン業界も運賃転嫁の動向を注視する必要がある。
http://www.logi-today.com/992923
9. 国交省、資源循環を促す「サーキュラーエコノミーポート」を初選定
国土交通省(国交省)が港湾を活用した広域的な資源循環拠点「サーキュラーエコノミーポート」を初めて選定した。廃棄物や再生資源の輸送効率化を通じて地域や産業間の資源循環を促す物流システムの構築が狙いであるという。港湾を経由するコンテナ輸送においても、リサイクル資材や廃棄物の取扱いニーズ拡大に対応する動きとして注目される。
http://www.mlit.go.jp/report/press/port06_hh_000339.html
10. 国交省、2026年6月分の港湾統計速報を公表
国土交通省は2026年6月分の港湾統計速報を公表し、全国主要港湾の貨物取扱量や入港船舶数をまとめた。同統計は港湾管理者の報告を基に毎月公表される基礎統計であり、国内物流の動向を把握する資料として用いられている。コンテナ取扱個数の推移も含まれ、海コン業界が需給動向を把握するうえで参考となる情報である。
http://www.mlit.go.jp/report/press/joho05_hh_000916.html
11. ホルムズ海峡でタンカー被弾、トランプ氏「イラン任務完了」宣言後も緊張続く
ホルムズ海峡を航行中のタンカーが飛翔体による攻撃を受ける事案が発生した。トランプ米大統領がイラン攻撃で「任務完了」を宣言した直後の出来事であり、同海峡周辺の緊張が依然として続いていることを示している。同海峡は原油・LNG輸送の要衝であり、迂回や保険料上昇を通じてコンテナ船を含む海運全般の運航計画に影響を及ぼしかねない事態である。
https://gcaptain.com/tanker-hit-in-strait-of-hormuz-as-trump-declares-mission-accomplished-in-iran/
12. ラサロ・カルデナス港(メキシコ)、貨物取扱量が増加
メキシコのラサロ・カルデナス港が商業貨物1748万520トンを取り扱い、取扱量の増加を報告した。同港は太平洋岸有数のコンテナ拠点であり、輸出入両面での需要拡大が背景にあるとみられる。北米・アジア間のコンテナ物流において同港経由ルートの重要性が増していることを示す動きといえる。
(英語)https://container-news.com/port-of-lazaro-cardenas-reports-higher-cargo-volumes/
今日のまとめ
海運各社は運賃上昇局面にあり、中国船社の増益期待やKOBC指数の上昇、マースクによる追加課金導入など、コスト転嫁の動きが広がっている。一方でDPワールド(アラブ首長国連邦の港湾大手)のデジタル物流事業縮小観測やDNV(ノルウェーの船級協会)による燃料戦略への警鐘など、事業構造や将来投資を巡る不確実性も浮き彫りになっている。国内では国土交通省による適正運賃制度の議論や港湾統計の整備が進む一方、ホルムズ海峡の緊張再燃が航路運営への地政学リスクとして注視すべき材料となっている。
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ここ1週間のまとめ
紅海・パナマ運河・港湾混雑といった供給制約が続くなかで、コンテナ運賃には下支えから週後半にかけての急伸まで上昇圧力がかかり続けた一週間である。一方で紅海航路の正常化観測やスエズ回帰の動きも強まり、供給網の再編と船腹拡大競争が同時進行している。米国では対米輸送が前月比で回復する港がある一方、ロサンゼルス港のように高水準を維持する港とヒューストン港のように輸入が鈍る港とで明暗が分かれた。欧州では内陸河川の低水位を背景に混雑割増や燃料割増の導入が相次ぎ、海上運賃だけでなく港湾前後のコストとリードタイム管理が課題として浮上している。加えて制裁対象船社の清算や黒海・アデン湾周辺の攻撃・拿捕、CKハチソン(香港の複合企業)によるパナマ港湾権益を巡る仲裁など、地政学リスクの表面化も目立つ。国内では神戸港拡張や港湾のCNP認証拡大、ゼロエミッション船への補助制度創設が進み、供給力強化と脱炭素対応が並行して進展している。
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海コン部会
8/27(木) PC18【植検作業予定時間】
(阪神港海上コンテナ協会)
https://www.hma-web.or.jp/infomation/827-pc18.html
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