今日のニュース
1. ホルムズ海峡通航リスクで国際海運業界が新たな警告指針を公表
国際海運業界がホルムズ海峡を通航する船舶向けに新たなガイダンスを発表し、海峡が物理的に開放されていても通航条件は厳しさを増していると警告した。中東情勢の緊迫化を背景に貨物船にも迂回や保険料上昇など影響が広がる可能性があり、コンテナ航路にも余波が及ぶ見込みだ。
https://gcaptain.com/shipping-industry-issues-stark-new-hormuz-transit-guidance-as-risks-mount/
2. アジア発欧州向けコンテナ運賃にピークシーズン早期到来の兆し
コンテナ運賃の電子取引プラットフォームFreightosの週次レポートによると、中東情勢の緊張持続を受けてアジア発欧州向け海上輸送で早期にピークシーズン入りする可能性が指摘されている。荷主による前倒し出荷の動きが運賃押し上げ要因となっており、今後の運賃水準に大きく影響しそうだ。
(英語)https://container-news.com/freightos-weekly-update-early-start-to-peak-season-for-asia-europe-ocean/
3. ZIMが運賃と輸送量の下落で第1四半期赤字に転落
イスラエルのコンテナ船社ZIMが第1四半期決算を発表し、運賃下落と輸送量減少を背景に減収・赤字を計上した。コンテナ船社全体で運賃の弱含みが続く中、中堅船社の収益悪化が鮮明となっており、業界の市況回復には相応の時間を要するとの見方が市場関係者の間で広がっている。
(英語)https://container-news.com/zim-reports-q1-loss-as-freight-rates-and-volumes-decline/
4. 韓国が北極海航路でのコンテナ試験航行運航事業者にパンスター・ラインを選定
韓国政府はロシアの北極海航路(北方シーレーン)を経由する初のコンテナ船試験航行の運航事業者として、Panstar Line(韓国の海運会社)を仮選定した。アジアと欧州を結ぶ代替輸送路の開拓を狙う動きで、スエズ運河や紅海入口の海峡に依存しない新たな物流回廊として注目を集める。
https://gcaptain.com/south-korea-selects-operator-for-first-arctic-container-trial-voyage-via-russias-northern-sea-route/
5. アジアインフラ投資銀行がICTSIに3億ドル融資、フィリピン港湾能力増強へ
アジアインフラ投資銀行(AIIB)はフィリピンの港湾運営大手ICTSI(International Container Terminal Services)に3億ドルを融資する。マニラ国際コンテナターミナル、バタンガスの南ルソン・コンテナターミナル、ミンダナオ・コンテナターミナルの3拠点でデジタル技術を活用したインフラ整備を進める計画だ。
https://splash247.com/philippines-port-capacity-set-for-boost-with-300m-loan-package/
6. 国土交通省が国際物流の多元化と強靱化に向け官民情報共有会合を開催
国土交通省は安定的なグローバルサプライチェーン確保を目的とした「国際物流の多元化・強靱化に関する情報共有会合」を開催すると公表した。地政学リスクの高まりを受け、輸送経路の多様化や混乱への耐性強化を官民で議論する場となり、日本の海コン物流の今後の方向性にも影響する見通しだ。
http://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_001014.html
7. 米司法省が大手コンテナメーカー4社と幹部7名を価格カルテル容疑で起訴
米司法省は世界最大手のコンテナ製造4社と幹部7名を価格カルテル容疑で起訴した。コロナ禍の4年間で標準ドライコンテナの価格をほぼ2倍に引き上げ、特定企業の利益を100倍近くまで押し上げたとされる。グローバルなコンテナ調達コストと船社の収益構造に長期的な影響を及ぼす可能性がある事案だ。
https://splash247.com/us-indicts-four-container-makers-and-seven-executives-over-price-fixing-claims/
8. ABBがコンテナターミナル向け岸壁クレーン自動化ソリューションを投入
スイスの重電大手ABBがコンテナターミナル向けに岸壁クレーンの自動化ソリューションを発表した。ターミナル運用の自律化を支援する内容で、荷役効率の向上と作業安全性の確保を狙う。世界的にコンテナターミナルの自動化が加速する流れの中で、日本国内の港湾DX推進にも参考となる事例となりそうだ。
(英語)https://container-news.com/abb-launches-quay-crane-automation-solution-for-container-terminals/
9. ケンパワーとAPMターミナルズがコンテナターミナルの急速充電インフラで3年提携
フィンランドの急速充電器メーカーKempower(ケンパワー)とコンテナターミナル運営大手のAPM Terminals(マースクグループ傘下)が、3年間の枠組み協定に署名した。世界各地のコンテナターミナルで電動車両向け急速充電インフラの整備が進む見込みで、港湾と陸送の脱炭素化に弾みがつきそうだ。
(英語)https://container-news.com/kempower-and-apm-terminals-sign-agreement-for-charging-infrastructure/
今日のまとめ
中東情勢の緊迫化を受けてホルムズ海峡通航リスクへの警戒が強まり、アジア発欧州向け運賃は早期のピークシーズン入りの兆しを見せる一方、ZIM(イスラエルのコンテナ船社)の赤字転落に象徴される市況の弱含みも継続している。地政学リスクへの対応として、韓国による北極海航路の試験航行や日本の国土交通省による国際物流の多元化・強靱化に向けた官民連携の動きが目立った。港湾分野ではフィリピンへの大型融資、ABB(スイスの重電大手)の岸壁クレーン自動化、Kempower(フィンランドの急速充電器メーカー)とAPMターミナルズの提携など、能力増強・自動化・脱炭素化の流れが加速している。
ここ1週間のまとめ
ホルムズ海峡を巡る緊張が一段と高まり、イランによる海峡管轄拡大やビットコイン建て海上保険の導入など地政学リスクへの備えが業界全体で顕在化した。これを受けドリュワーWCI(世界コンテナ運賃指数)が前週比12%急騰し、マースク(デンマークの大手船社)やMSC(スイス本社の世界最大手船社)、CMA CGM(フランスの大手船社)が相次ぎサーチャージ導入や運賃改定に動いた。一方、ハパックロイド(ドイツのコンテナ船大手)の赤字転落やエバーグリーン(台湾の長栄海運)の純利益70%減など船社の業績悪化も鮮明となった。ボルチモア橋崩落事故での22.5億ドル和解と船舶管理会社への刑事訴追、米司法省による中国系コンテナ製造大手のカルテル疑惑提訴など、安全責任と供給網の信頼性を巡る動きも目立った。脱炭素ではONE(邦船3社出資の国際コンテナ船社)のLNG燃料船発注やデュアルフューエル船投資が1,800億ドル規模に到達し、国内では国土交通省による港湾ロジスティクス強化や中央回廊カスピ海ルート実証輸送の追加公募など輸送網多角化が進展した。
海コン部会
5/21(火) PC18【植検作業予定時間】
(阪神港海上コンテナ協会)
https://www.hma-web.or.jp/infomation/519-pc18.html
5/20(水) PC18【植検作業予定時間】
(阪神港海上コンテナ協会)
https://www.hma-web.or.jp/infomation/520-pc18.html
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