今日のニュース
1. アジア発米国向けコンテナ運賃、11,000ドル突破 パンデミック期水準に接近
アジアから米国向けの海上コンテナ輸送のスポット運賃が1TEUあたり11,000ドルを超え、パンデミック期の記録的水準に迫っている。2月末以降320%超の急騰となっており、需給の急激な変化が背景にあるとみられる。今後も高水準の運賃が続くかどうか、荷主や船会社の動向が注目される。
(英語)https://www.freightwaves.com/news/asia-us-container-rates-soar-past-11000-near-pandemic-records
2. ホルムズ海峡でタンカー3隻が攻撃、サウジ原油が海峡経由へ回帰
ホルムズ海峡で商船を狙った攻撃が新たに3件発生した。サウジアラビアが原油輸送の一部を同海峡経由に戻さざるを得ない状況の中で今回の攻撃が起きており、周辺海域の緊張がタンカー航行に影響を与えている状況がうかがえる。今後も同海峡を通過する船舶の安全確保が焦点となる見通しである。
https://gcaptain.com/three-tanker-attacks-hit-hormuz-as-saudi-oil-is-forced-back-toward-strait/
3. マースク、18600TEU型コンテナ船26隻の新造発注を確認
デンマークの海運大手マースクが、18600TEU型の大型コンテナ船26隻を発注したことを正式に確認した。同型船はLNGを燃料に使える二元燃料エンジンを搭載し、これまで憶測が飛び交っていた大規模な船隊拡張計画に決着がついた形である。引き渡しは2029年から2030年にかけて順次行われる予定である。
https://splash247.com/maersk-confirms-26-ship-newbuilding-spree/
4. 世界の港湾混雑、コンテナ400万TEU規模に迫る 繁忙期が長期化
世界の港湾混雑が約400万TEU規模に迫っていることがDHLグローバル・フォワーディング(物流大手)の海上輸送市況報告で示された。コンテナ需要の高止まりに加え、悪天候による運航乱れや船腹不足が主要航路の逼迫を招いている。北米西岸向け輸送を中心に繁忙期の圧力が長引く見通しであり、当面は市況の逼迫状態が続くとみられる。
(英語)https://container-news.com/global-port-congestion-approaches-4-million-teus-as-peak-season-extends/
5. 紅海危機、正常化率27%に達すると分析
海運分析会社シー・インテリジェンスが、アジア-欧州間のコンテナ船が紅海航路へ回帰する動きを独自データで分析し、正常化率が27%に達したと発表した。喜望峰迂回を続けてきた業界が徐々に紅海通航を再開しつつある状況を示す動きである。同社は今後数週間に紅海を通航予定の具体的な船舶も特定しており、正常化の進展を注視するとしている。
(英語)https://container-news.com/sea-intelligence-red-sea-crisis-is-27-normalized/
6. COSCO、スエズ運河への南航路輸送を再開
中国海運大手コスコ・シッピング・ラインズが運河当局の発表によると9月16日、紅海・バベルマンデブ海峡情勢による混乱以来初めてスエズ運河を南航路で通過した。同社のOOCLポルトガル号がベルギーから中国へ向かう航路の一部として運河を通過したもの。同社の運河復帰は他船社の航路選択にも今後影響を与える可能性がある。
(英語)https://container-news.com/cosco-returns-to-suez-canal-as-oocl-portugal-makes-southbound-transit/
7. EU ETS課徴金と実際の炭素排出量に乖離、VesselBot分析
物流データ企業ヴェッセルボット(VesselBot)の分析により、コンテナ船の個別航海で発生する炭素排出量と、荷主に課されるEU排出量取引制度(ETS)関連課徴金の標準額との間に大きな差があることが判明した。同分析は2026年第2四半期に完了したEUおよび欧州経済領域(EEA)関連の2万件超の航海を対象に、合計1180万トンの排出量を算出したものである。今後は個別航海ごとの実際の排出量に基づいた課金体系の必要性が課題として浮かび上がる。
(英語)https://container-news.com/vesselbot-finds-wide-gap-between-eu-ets-surcharges-and-voyage-exposure/
8. 陽明海運、LNG二元燃料コンテナ船をMS2航路に追加
台湾の陽明海運(Yang Ming)が、HD現代重工業(HD HHI)建造のLNG二元燃料コンテナ船5隻シリーズの4番船「YM Weight」の命名式を9月17日に韓国・蔚山の同社造船所で実施した。同船はLNG二元燃料エンジンを搭載する15500TEU級で、環境負荷低減を狙った船隊更新の一環として建造が進められてきた。引き渡し後はアジア-西地中海のMS2航路に投入される予定である。
(英語)https://container-news.com/yang-ming-adds-15500-teu-lng-dual-fuel-vessel-to-ms2-service/
9. トルコ、黒海の商船攻撃停止で仲介案提示
トルコがロシアとウクライナ双方に、黒海における商船への攻撃停止を目指す覚書案を提示した。同海域では民間船舶を巻き込む攻撃が続き商業海運への負担が増しているため、アンカラは仲介役として停戦の枠組み構築を模索している。今後は両政府の反応を踏まえ、覚書内容の調整が進められる見通しである。
https://splash247.com/turkey-pushes-black-sea-truce/
10. メルボルン港、2年連続で年間コンテナ取扱量が過去最高を更新
メルボルン港が2026会計年度に352万TEUを取り扱い、2年連続で過去最高を記録しオーストラリア最大のコンテナ港としての地位を固めた。この結果は同港発行の年次貿易報告書で示されており、南東オーストラリア地域の貿易が困難な環境下でも底堅さと適応力を保っていることを反映している。同港は今後も取扱量の拡大が続くとの姿勢を示している。
(英語)https://container-news.com/port-of-melbourne-records-second-consecutive-year/
11. マースク、印国内2地点向け輸入運賃を10月に改定
マースク(海運大手)がインド国内のケラ・カラン及びアリプル向け店着渡し輸入運賃を改定する。対象は40フィートハイキューブドライコンテナで、ムンドラ港及びピパバブ港経由の輸送分に適用される。改定は2026年10月15日付で発効し、市場動向と現行価格水準を反映したものである。
(英語)https://container-news.com/maersk-revises-import-tariffs-for-khera-kalan-and-alipur/
12. ロングビーチ港、鉄道インフラを将来の貨物拡大の要に位置付け
米ロングビーチ港のノエル・ハセガバCEOがサプライチェーン説明会で、鉄道インフラを港湾成長の中核とする方針を示した。同港は2050年までに年間取扱量を2000万コンテナへ倍増させる目標を掲げており、ピアB・オンドック鉄道支援施設がその実現の鍵とされている。今後は同施設の整備を通じて鉄道輸送能力の拡充が進められる見通しである。
(英語)https://container-news.com/port-of-long-beach-positions-rail-as-key-to-future-trade-growth/
13. 国交省、外貿コンテナ取扱貨物量を週次公表へ サイバーポート活用
国土交通省がサイバーポート(港湾関連手続の電子申請システム)を活用し、外貿コンテナの取扱貨物量(TEU)を週次で公表する「コンテナ貨物流動週報」の公表を開始した。従来は月次集計が中心であり、より速報性の高い物流動向の把握が課題とされてきた背景がある。今後は週単位のデータ蓄積により、港湾政策や需要動向の分析への活用が期待される。
http://www.mlit.go.jp/report/press/port05_hh_000457.html
今日のまとめ
アジア発米国向け運賃の急騰やホルムズ海峡・黒海における船舶攻撃の続発など、地政学リスクと需給逼迫が同時に海運市況を押し上げている状況が鮮明である。一方でマースク(デンマークの海運大手)の大型新造船発注や陽明海運(台湾の海運会社)のLNG二元燃料船投入、紅海航路やスエズ運河への回帰の動きなど、各社が環境対応と航路正常化に向けた長期的な布石を進めている。港湾混雑の長期化やロングビーチ港の鉄道インフラ強化、日本国交省による週次データ公表など、供給網の可視化と処理能力拡大に向けた取り組みも各地で並行して進んでいる。
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ここ1週間のまとめ
ホルムズ海峡やバブエルマンデブ海峡周辺では船舶への攻撃や通航数の急減が相次ぎ、開戦以来最高水準の緊張が続いたことで海運各社の運航計画に影を落とした。マースクやハパックロイド(独海運大手)は湾岸諸国向けやカリブ海フィーダー、複数の内陸区間で緊急割増料金・燃料サーチャージを相次いで導入し、コスト上昇が世界的に広がった。一方で北米ではロサンゼルス港・ロングビーチ港・サバナ港が軒並み過去最高水準の取扱量を記録するなど、地政学リスク下でも荷動き自体は堅調に推移した。CMA CGMの大型コンテナ船発注やSFLコーポレーションの長期用船契約延長など船腹供給を強化する動きも見られ、日本国内でも造船業復活基金による追加支援やトラック輸送の省エネ・生産性向上に向けた補助金公募が進んだ。加えてパナマ運河の通航制限やIMO(国際海事機関)による攻撃拡大への警鐘、港湾でのサイバー攻撃阻止など、供給網の安定と安全確保を巡る課題も同時に浮き彫りとなった。総じて地政学リスクの高まりとコスト上昇圧力の中でも、需要の底堅さとインフラ強化に向けた投資が並行して進む一週間であった。
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海コン部会
9/24(木) PC18【植検作業予定時間】
(阪神港海上コンテナ協会)
https://www.hma-web.or.jp/infomation/924-pc18.html
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